「田原市博物館の名品による 渡辺崋山展」レポート
2010年6月4日~7月11日にて愛知県美術館で開催中の「田原市博物館の名品による 渡辺崋山展」のレビューをお届けいたします。
渡辺崋山は江戸時代後期の田原藩士でありながら、政治家、学者、画家、文人として多彩な活動をしていました。この展覧会は、画家としての崋山にスポットを当て、その意義を改めて見直しています。

作品として印象強いのは肖像・人物画です。
陰影を用い、忠実に描写することにより、写実的表現を感じさせます。
西洋絵画の影響もあったのでしょうが、当時では独自の画法を確立していたと思います。
肖像・人物画の構図は、どの作品も比較的同じようになっており、崋山が得意としたのでしょう。
また、描かれている人物からは引き寄せられるような、静謐で独特な雰囲気が漂っています。
そして、崋山の弟子である椿 椿山によって崋山の死後12年後の嘉永6年(1853年)に描かれた、崋山の肖像画も非常にすばらしい作品です。

本展は崋山の所蔵において全国一の規模を誇る田原市博物館の協力により、人物図、花鳥図、山水図、俳画など選び抜かれた作品が展示されており、中国絵画に学んだ作品、模写やスケッチ等を含む手控類、作画の過程を生々しく伝える画稿類などからは、貴重な資料として崋山の絵画制作の本質が見て取れます。

【text by 美静】
【photo by pear】
こちらの展覧会の情報は、【名古屋アートニュース】愛知県美術館 「田原市博物館の名品による 渡辺崋山展」をご確認ください。
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